東郷青児 赤い壺
2017年 12月 09日
ボクの父は、東郷青児の美人画が好きだった。
まだ損害保険ジャパン日本興亜が経営統合する前の安田火災海上保険の頃で、新宿にある東郷青児美術館へ行きたいとよく言っていた。
ある日、父はとんでもなく大きな物を買って帰ってきた。どうやら百貨店の美術商からこの絵(リトグラフ)を購入したようだ。その時の家族皆の驚きと、飾ったあと父が「赤い壺、あかいつぼ、アカイツボ」と繰り返し声に出してはこの絵をいつまでも眺めていたのを今も覚えている。
ちなみにこのリトグラフだが、既に東郷青児は存命していないため、娘の東郷たまみが署名されている。その東郷たまみも昨年2016年に亡くなられた。
京都の「喫茶ソワレ」でも東郷青児の絵は観ることができる。(過去の記事から)
ボクは東郷青児に何の興味もなかったが、駿台予備校時代に京都のこの喫茶店で観てから、不思議とこの作家の作品に興味を持つようになった。
話を戻すが、このリトグラフは実家の仏壇の上に飾られ、部屋の隅越しに遺影と並べられ、今も眺められるようにしている。
丁度いま、東郷青児生誕120周年の記念展示会が催されている。
福山、新宿、久留米、大阪と巡回しており、現在は久留米市美術館で開催している。ボクも父と同じよう行ってみたいと考えている。
by kerorin0501
| 2017-12-09 02:11
| 古書
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