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息子が学校で昆虫の話をしない理由

ボクは、息子と風呂に入る時、必ず学校での出来事を聞くようにしている。
宿題や忘れ物等の、ボクも昔々、散々同じことを注意されたことはさて置き、気になることがあった。

息子は昆虫が好きなため、学校でもあれこれ話していると思いつつ、我が家でたくさん羽化した、あるいは、たくさん採れたカブトムシやクワガタのうち、何頭かの成虫を友達にあげるから、貰い手を探しておいて、と息子に言っておく。
「うん」と返事をするものの、改めて風呂に一緒に入った時に、どうだったと聞くと、誰も欲しいと言わないようなのだ。
別の話の流れから、どうやらこの事は、友達に何も話していないようだった。

言葉を選んで聞いてみると、「恥ずかしい」と返事が帰ってきた。
学校では、昆虫の好きな友達とも、あくまで図書室の図鑑に記載された情報で話を合わせているようである。

何回か聞いているうち解ってきた。

言わない理由は二つあった。
恥ずかしいというより、自分自身が昆虫の事を知っていることで、降りかかる話題を想定し、友達に知られるのが嫌なようだ。
昆虫飼育や採集、ボクから見ても「大人のいきものはかせ」の類いの知り合いも多くいて、他の友達より明らかによく知っていると思う。

そういう背景も踏まえて、理由を整理してみた。

ひとつは、連れて行って欲しいと言われたくないようだ。これは採集場所をボクと色々探して見つけたことによる、秘密の場所として認識しているためである。例外として、ボクの友人親子に、初めて行く場所に一緒に連れて行ってもらったことがあったりすると、彼等親子にもこの場所を教えてあげたい、と言ったりする。

そして最大の理由は、穴が開くほど読んでいる図鑑や昆虫読本等と、実際にその内容を確認した知識をひけらかし、昆虫に係わる友達の間違いを指摘することによって、学校の友達に嫌われたくないようだ。
完全変態、不完全変態。食物連鎖。クヌギ、コナラ等の識別、樹液の匂い、樹液に集まる昆虫。ムカデ、オオゲジ、ボクトウガ等のそこに集まる昆虫を食す虫…。真っ暗な中での採集の怖さ。息子は全て自分の眼で見ている。
友達の体験談に疑問を感じても、自身の実体験や疑問に対して「いきものはかせ」に確認したこととの相違があっても、絶対に事実を言わないようにしているらしい。

オオクワガタとヘラクレスが闘っている所を採集したり、サクラの樹液にカブトムシとクワガタが20匹いるのを見たと友人に教えられても、ボクには「ありえない」と話す。それでも友人にはうなずいて聞いているようだ。

そんな話でも、可能性として有りうるかもと、思ったら、ボクや「いきものはかせ」に質問している。
この「疑問に感じたら、聞く」ことが、子どもなりの良いところだと感じている。
反面、友達との間では、知り過ぎていることも、恥ずかしいのである。

気遣いというか、冷めているというか…。
良く言えばロジカルに考えている。

シーズン終了の足音がする中、世渡りまで、勉強しているように見えた。

我が家にある、昆虫関係の本。同じような本ばっかり…。
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表紙がキレイでも、ボロボロになりつつある図鑑もある。
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ボクも漫画の「昆虫のひみつ」をよく読んでいた。息子の「昆虫のひみつ」は、当時のボクの本と違い、内容が根本から変更されている。



by kerorin0501 | 2015-08-18 20:17 | 昆虫 | Comments(0)

色々、書き留めておこうと思います。基本的に物欲には忠実です。昭和が好きです。


by こっけ