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相続 遺産分割協議書について

全てが片付いたわけではないが、遺産相続に関与する部分は処理が済んだので簡単に記録しておこうと思う。
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ほとんど判らないが原本還付後の遺産分割協議書である。

【経緯】
実家は祖父名義の土地の上に親父が建てた家であった。
この建設時の協議は口約束とともに「権利書」のようなものを貰って、土地を譲り受けたこととなっていたようだ。
数年前、親父が亡くなり、この土地は誰のものかということが葬儀後から論点となっていた。

【相続人と背景】
姉達(ボクにとって伯母達)は嫁入りに際し、何等かを祖父母から貰って嫁いでいったようであり、また嫁ぎ先かそれなりに裕福であることと、祖父母と親父との口約束の記憶が在るらしくあまり口を出さなかった。それからの経緯はよく知らないし知りたくもない。要するに伯母達は何等かの資産を貰っていたと考えている。
兄(ボクにとって伯父)はどうだったのか。
ボクはこの伯父の過去に興味はないが概略は聞かされている。
職に困っていた時代もあったようで伯母の旦那(義理の伯父)にまで職の紹介をしてもらっていたこともあったと聞く。
それから何十年か経って、「親の残した土地の権利」を主張したのである。
ボクの見解として、伯父の権利主張は正しい。

【問題点】
この相続での問題点は何だったのか。
口約束後(それが正しいなら)、親父が登記を済ましていなかったことである。名義は祖父のままであり、当然子供の伯父伯母達にも相続の権利はある。権利書はどうなのかというと、登記されていない限り、紙切れである。

【結果】
これまで支払った固定資産税等の諸問題もあったが、協議の結果、登記をし、代償分割相当額を支払って、終らせた。
それ以外にも細かな問題点はあった。
司法書士に遺産分割協議書の作成依頼せず、伯父が遺産分割協議書を法務局に相談して作成したため、記載不備もあった。
幸いボクの妹が弁護士事務所に勤務していることと、ボク自身がある程度の法務/契約関連には精通していたこともあり、漏れていると思われる箇所は妹がチェックし、対応事項には別途覚書を交わし、遺産分割協議書の履行(登記、代償金支払)は終了した。

【思うこと】
戦時中から終戦後しばらく、この土地はこの家族にとって、家族を支える農作業の場であり、当時の長男としての役割は精神的にも肉体的にも辛かったであろう。父とはほぼ一回り世代が違い、弟が鶏と遊んでいるのを横目に熱い陽射しの中、あるいは雨や雪の中、畑を耕すことを担っていたのであろう。
伯父にしてみればそういう曰く付きの土地なのだと、ボクは思う。そんな生活と弟を見ていて家を飛び出したのではないか、土地にもこだわりの部分もあったではないか、と考えるのである。
ある土地ブローカーと話をしたことがあるが99%はお金で解決する。残りの1%がしがらみや意地の部分であるような話を聞いた。ここを理解して「背中を押して」やらないと前に進まないと。
伯父と甥(ボク)といった関係でそう簡単にそこが解決するわけでもない。
徹底した相当の法的理論武装をし、中立の立場で伯父とは話した。
土地の価格根拠等は路線価等ではなく、不動産鑑定士の友人(実家を知っている)に頼んで実際の価値を判断してもらい、正直に根拠をもって話した。疑問点も法的な根拠を準備して、具体的に話を進めていった。

結果的に伯父も納得し、ボクの代で解決できてよかったと思っている。

最近、ボクの周りで同じような「不動産の遺産相続」の問題がよく話題になる。そこ(特に地方)の主を失った不動産は大抵、もうそこに誰も住まないため、相続人の合意のもと売却して人数割りだ。

次は残した親の面倒をどうするかという話になる。
何時まで都市部で生活するのか等も話になる。
墓や位牌はどうするのか等もそうだ。

跡継ぎという概念が無くなりつつある現在、ボクやボクの周りの行為は、昔も今も皆同じなのかもしれない。


by kerorin0501 | 2015-04-30 18:09 | 雑談 | Comments(0)

色々、書き留めておこうと思います。基本的に物欲には忠実です。昭和が好きです。


by こっけ